休日は、いつも昼過ぎ頃まで寝ている。

その日も目一杯寝てから、適当に何か食べようとリビングに向かった。

入った途端に、抱いた違和感。

少し騒がしいというか、知らない荷物も置いてある。

……ああ、そういえば今日からか。

無視をするわけにもいかないと思い、軽く挨拶だけしようと声がしたテーブルのほうへと向かう。

そして、俺の視界にソファに座る“桃井桜”が映った。



「……っ、は?」



リビングにいたその子の姿に、俺は自分の目を疑った。

だって、まさかその同い年の女というのが、“桃井桜”だなんて――。

向こうも、俺のほうを見て驚いている様子で目を見開いている。



「……何、してんの?」



思わず、そんな言葉がこぼれた。

なんで、この子がここにっ……。



「ああ、万里は初めてだったね。再婚相手の椿さんだよ。そしてこちらが娘の桜ちゃん」



――は?