イケメン同級生は、地味子ちゃんを独占したい。

じっとお母さんの言葉を待っていると、お母さんはなぜか、諦めたように笑った。



「……な、何もないの!」

「え?」



何もないなんて……。



「ゆ、悠里さんを紹介したくって。話はそれだけよ!」



そう言って、飲みかけのグラスに口をつけたお母さん。

隣にいた悠里さんは、お母さんを見て一瞬悲しそうにしたあと、すぐにさっきと同じ笑顔を浮かべた。



「……うん、そうなんだ」



優しい声色でそう言う悠里さんに、申し訳なさが募った。

きっと……私のせいで、言い出せないんだろうな、お母さんは……。

もしかしたら、ずっと前からそういう話になっていたのかもしれない。知り合ってもう3年って言ってたもん。

私がお母さんの幸せの邪魔をしていると思うと、胸が痛んだ。

そんなに気をつかってくれなくても、もう大丈夫だよ、お母さん。

私もう、高校2年生なんだよっ。