ピピピッ ピピピッ……カチャ 「う〜ん……もう朝、か」 眠たい目をこすり、ベッドから起き上がる。 「莉亜(りあ)ー!朝ごはんできてるわよー!」 「はーい」 沖野(おきの)莉亜 。15歳。今日から県立桃稜高校に入学する。 どこにでもいる普通の女子高生だ。唯一の自慢は背中に伸びる栗色の髪。それ以外は平凡だ。