君に出逢えて僕の見ていた世界は輝き始めたんだ。
ーーーーねぇ、知ってる?
一緒にいたいと想う誰かと出逢えて、私は一生分の幸せをすべて このじかんに遣いきっても後悔しないと初めて想った。
春の雨は、つめたい。
「……普通にびっくりした」
無駄に長い廊下。
砂利が敷かれた庭。
畳とちゃぶ台。
木の本棚っぽい所に整頓されたアルバムケース。
……思い出した。
高校生、春。
高校生と言ってもやっと着られた制服に安堵と不安でいっぱいの皐をようやく過ぎようとしていた。
母親に連れられて母親の実家に遊びに来ていた。
今年の春から大学に進学した兄の話に花が咲くなかで自分に話の矛先が向くのは面倒だった。
散歩、とわらいふらりと歩いていたら農家の庭の隅にある母屋が目にとまった。
昔は隠居部屋に使っていたらしいが今は倉庫扱いを受けてるときいたことがあった。
格子は土歩懲りがついて掴むと指先が黒く染まった。そのくせ、板の間は綺麗に外から入り込んだ柔らかな光に反射されている。
引き戸に寄りかかると躊躇なく動いたので思いのほか、派手に尻餅をついてしまった。
ガラガラガラッ!
ガッタンッ!!
ーーーーねぇ、知ってる?
一緒にいたいと想う誰かと出逢えて、私は一生分の幸せをすべて このじかんに遣いきっても後悔しないと初めて想った。
春の雨は、つめたい。
「……普通にびっくりした」
無駄に長い廊下。
砂利が敷かれた庭。
畳とちゃぶ台。
木の本棚っぽい所に整頓されたアルバムケース。
……思い出した。
高校生、春。
高校生と言ってもやっと着られた制服に安堵と不安でいっぱいの皐をようやく過ぎようとしていた。
母親に連れられて母親の実家に遊びに来ていた。
今年の春から大学に進学した兄の話に花が咲くなかで自分に話の矛先が向くのは面倒だった。
散歩、とわらいふらりと歩いていたら農家の庭の隅にある母屋が目にとまった。
昔は隠居部屋に使っていたらしいが今は倉庫扱いを受けてるときいたことがあった。
格子は土歩懲りがついて掴むと指先が黒く染まった。そのくせ、板の間は綺麗に外から入り込んだ柔らかな光に反射されている。
引き戸に寄りかかると躊躇なく動いたので思いのほか、派手に尻餅をついてしまった。
ガラガラガラッ!
ガッタンッ!!
