確かにこんな美少女だったら男装もさぞかし似合うのだろう、とか思いつつ。


「私は暇だよ!」と答え、


ゆりねちゃんは、「ごめん、部活が…」と申し訳なさそうに言う。


「ゆりねちゃん大丈夫よ!バスケ頑張って!」


とゆーゆはゆりねちゃんの手をギュッと握って応援し、


「それじゃあ、今回はデートということにしよっかぁ!音ちゃん!」


とウィンクを決められたので、


「うん!」


と、元気よく答えさせていただきました。





その日の帰り道。


私と美夜は毎日一緒に帰っている。ゆえに今日も。



「でね、明日ゆーゆと買い物に行くんだ」


と話すと彼は「へぇ」と言って、


私の頭をポンポンとしながら、


「変な男についてったりすんなよ」


と心配してくれる。


それがなんだか嬉しくて、私は微笑みながら、


「…だ、大丈夫!ゆーゆも一緒だしね!」



と返した。


本当は「男装したゆーゆと一緒だから大丈夫!」と言いたかったけど、


仲良くなってから言ってくれた趣味なら他の人には言いたくないのかもしれない、


そう思って、伏せておいた。


なんせ、私たち親友だもんね!


口は堅いから安心してよ、ゆーゆ!



そんなふうに思いながら、


私は家に着いた。