彼の暴言にはヤンデレが隠されている。



ファミレスについて、2人適当に食べたいものを頼んだ。


向かいあって座るのは久々で、胸の奥がキュッとなって痛い。



「お前中学のときもそのパフェじゃなかった?」


「これがいちばん美味しいの!坂下みたいにガッツリ食べらんないよ」


私に暴言こそ吐く彼だけど、それ以前に私たちは幼なじみ。


これまでの思い出だって共有していて、気を遣わずに雑な話を出来る存在。



前に座る彼はまだ頼んだものがきていなくて、

スマホを片手で触りながら気怠そうに私に話しかけてくる。



中学の頃に戻ったみたいで少し嬉しくて、

あぁ、一生この距離から抜けられないのだと寂しくなった。



そんなふうに考えていたとき、ちょうど彼を上げてバッチリと目が合ってしまった。



思わずびっくりした私だけど、 

彼は気にせずにそのまま目を逸らさないで見つめてくるから、


何この空気、とドキマギしてしまって、



「…あ、ねぇ、なんで羅島さんと付き合わなかったの?あんなに可愛くて良い子でさ」


そう取り繕ったように話し始めると、





彼は途端にその瞳に怒りを滲ませ、

軽く舌打ちをしたかと思うと、


「うるせぇ」


と、私を睨みつけながら荒々しく吠えた。


幸い、

人がたくさんいる時間帯で周りも騒がしかったから迷惑にはならなかったけれど、



それでも、その怖さで私を黙らせるのには十分だった。


美しい見た目の彼だけど、

そりゃ男の人だし、低い声出されたら怖いし。


今、なんで怒られたんだろう。


何か、まずいこと言った?



謝ろうとするけれど声が出なくて、

思わず泣きそうになった私は俯いて見られないようにした。


それを見た彼が、


「…あぁ、もうめんどくせぇな」


と怠そうに呟いたのが耳に入った。