3時間目が自習になったので
亜由と奈央と
机のうえにお菓子を広げて
窓の外を眺める。


「あ、ほら、凛花、見て、
遥先輩だよ!」


亜由の視線の先には
校庭で
高跳びをしている遥先輩の姿があった。


「うわっ、すごいなあ、
遥先輩、なんでもできるんだね」

 
遥先輩は空に舞うように
軽々とバーを跳んでいる。


そういえば、
遥ちゃんは小さい頃から
どんなことも器用にこなしていたっけ。


高跳びを終えた遥先輩は、
自己記録を更新したのか、
友達とハイタッチを交わしている。


友達とはしゃいで
笑い合ってる遥先輩を見たのは
初めてかも。


なんだか、可愛い。


っていうか、
友達とジャージを引っ張りあって
ふざけている姿は、
もはや小学生男子……


でも、
遥先輩、楽しそうだな。


そんなことを考えながら、
頬杖をついて遥先輩を
ぼんやりと眺めていると、

男の先輩数人で
集まっている遥先輩たちのもとに

巻き髪キラキラで
ジャージをセクシーに着こなした
綺麗な女の先輩たちが
近づいていく。