「みんな、それぞれが
自分の遊びに夢中になってたから
浮いてるって感じはしなかったけど、

気持ち的には猛烈に孤立してたし、

好きなことしろって言われても

指示通りに行動することしか
知らなったから、

正直、なにをしたらいいか
分からなかった。

そしたら、凛花が
隣に座ってくれるようになって。

べつに、なにか話しかけてくるわけでも
ないんだけど、
毎日、ただ、隣にいてくれた」


「……それだけ?」


「そう、それだけ。
でも、どれだけ救われたか
分からない」


遥ちゃんとは
いつも楽しく笑い合っていた
記憶しかない。


でも、毎日一緒に過ごしていたのに

遥ちゃんが
そんな苦しみを抱えていたことに、
気が付けなかったなんて……