「好きだよ、鈴之助のことは
この先もずっと大好きだよ。

いつか、鈴之助が結婚して、
お父さんになって、

芸能界をやめるときがきても、
このまま続けていても

それでも、
鈴之助が特別な存在なのは
変わらないよ」


分かって、鈴之助。

そのくらい、
あなたは大切な存在なんだよ。


「でも、いくら好きでも、
彼氏にはしてくれないんだろ?

それじゃ、意味ないんだよ!
なんで俺じゃダメなんだよ……!」


うなだれた鈴之助の頭を
ためらいながらも、

そっと撫でる。


背がどれだけ高くなっても、
男らしくなっても、

私にとって
可愛い、鈴之助であることは

変わらない。


「俺、諦めないから」


「え?」


顔をあげた鈴之助の唇が
かすかに、私の頬に降れた。