「ネットでキミのこと知って、
ずっと探してたんだよね。

もうさ、3年くらいかな。

丸ごと食べちゃいたいくらい、
可愛いなと思って。

まさか、同じ学校だったなんて、
運命としか思えないよね。

毎日、こうしてキミの写真見てたんだ。
走るフォームも綺麗だよね」


差し出したスマホが映し出しているのは、

中学生の私がランニングをしている
わずか数十秒の動画だった。


画像は荒いし、小さな姿だけれど、
間違えない。


こんなものまで、出回ってたなんて。

……尋常じゃない。


なにより普通じゃないのは、

先生の手のひらに乗せられた、

その手錠。