「凛花のキスがないと、
俺の一日は始まんないし。

つうか、やる気でないし」


「それなら、いっそ、
学校休んでくれた方が……」


と呆れていると。


「……え?」


「……キス?」


こっちを振り向いた亜由と奈央が、
目を見開いて、

固まっている。


「ご、ごめんね、気にしないで!

遥先輩、ちょっと病んでるから。

そんなこと、
絶対に教室ではしないから!」


謎の沈黙が訪れて。


「「……じゃ、教室以外では?」」


ふたりにじっと見つめられた。


んん?

教室以外って?


……はっ!


墓穴、掘った!


「ち、ち、ち、違うの! 
言い間違えただっけっていうか! 
噛んだだけっていうか!」


慌てふためく私に、
遥先輩は肩を震わせて笑ってるし!