…だっせぇな、自分。


込み上げてくる情けなさをかき消すため、僕は走り出した。

突然走り出したので何人か通行人が驚いていたが、気にしなかった。

商店街を出て、人通りの少ない暗い道に出た。

少し遠回りになるが

これ以上惨めな気持ちになるよりマシだ。

大丈夫、お前は案外いい所あるんだぞ。

自分に言い聞かせた。

そんなこんなで、気がつくともう家のすぐ側だった。

乱れた呼吸を整えながら

昔よく遊んだ公園を横ぎり…


「………ん?」


公園の真ん中に、何かがいた。