その後、絵里加の家族が 入って来て 控室は 一層 賑やかになる。
 

「結ちゃん、可愛い。花嫁みたい。」

白いドレスの結子に 恭子ちゃんが言う。

健吾に 手を引かれた結子は ニコニコと 恭子ちゃんに近付いて、
 

「恭ちゃんと一緒。」

と言う。

みんなが 笑顔になってしまう 可愛さで。


「結ちゃん、花びら 撒けるかしら。」


まだ小さい結子は 機嫌が良かったら フラワーガールを 務めるらしい。
 

「結ちゃん タッ君の後を ついて歩けるよね。」

膝を折って 結子に話す樹君。
 


「結ちゃん、お花 パラパラするの。」

結子は笑顔で、樹君に頷く。
 

「いい子だ。結ちゃん。」

樹君が 頭を撫でると 結子は 元気に頷く。