それから僕が街中で唐突に声をかけられたのは、3日後のことだった。
「あの、MARIさんですよね?」
「え...。」
「やっぱりそうですよね!
私、ファンなんです!」
見ると、同じくらいの歳のショートボブで小柄の女の子が制服姿で立っていた。
「あの...ツイストで活動休止しちゃったってこと...見ました。あんまり話しかけられるの嫌ですよね...。」
「え、いや...別に大丈夫だよ。」
「でも、あの、私...。
MARIさんの盛り上げとか、セッションとかいつもとっても感動して、元気づけられてます。」
「それは...どうも。」
「あの...こんなことお願いするの失礼かもしれないんですけど、サインしてくませんか...?」
「いいよ。」
「えっと...これにお願いします。」
ペンと新品のノートを渡された。
「あ、これってFocデザインのノートだね。」
「はい...。普段遠くにいてライブになかなか行けないんですけど、こちらの近くに住んでる友達に学園祭ライブ行って買ってきてもらったんです。」
表紙には既にメンバーが事前に書いたサインが入っている。
「裏のとこでいい?」
「はい。」
「名前は?」
「雛形まつりです。」
「...え?」
どこかで聞いたことがあるような...。
そういえば...、顔もどこかで。
「ごめん、君って...アイドルとかやってたりする?」
「はい!ご存知なんですか?」
「あ、うん。たまたま友人が好きみたいでさ。新人オーディション企画番組で見たって。」
何回も映像見せられたな。
確か、二次審査ぐらいで落ちちゃった子だ。
他の子に比べて目立つような子じゃなかったけど、吉岡は何か射抜かれたものがあるみたいで、ツイストとかしょっちゅう見せてきたっけ。
それにしても。
バンドリーダーで1番人気の吉岡が好きなアイドルの子が、僕のファンって...複雑。
それに、この子下手したら僕よりファンがいて人気はあるんじゃ...?
「MARIさんに知ってもらっていたなんて本当に嬉しいです!」
「うん、こちらこそ。
頑張って。」
「はい!」
手を差し伸べると、彼女は喜んで手を握った。
あんまりこういうこと...ないな...。
こうして見ると、確かに...テレビとかで見るよりずっと可愛らしい。
顔...ちっちゃいな...。
どうしてこんな子が僕のファンなんだろ...。
不思議なこともあるものだな。
「あの、MARIさんですよね?」
「え...。」
「やっぱりそうですよね!
私、ファンなんです!」
見ると、同じくらいの歳のショートボブで小柄の女の子が制服姿で立っていた。
「あの...ツイストで活動休止しちゃったってこと...見ました。あんまり話しかけられるの嫌ですよね...。」
「え、いや...別に大丈夫だよ。」
「でも、あの、私...。
MARIさんの盛り上げとか、セッションとかいつもとっても感動して、元気づけられてます。」
「それは...どうも。」
「あの...こんなことお願いするの失礼かもしれないんですけど、サインしてくませんか...?」
「いいよ。」
「えっと...これにお願いします。」
ペンと新品のノートを渡された。
「あ、これってFocデザインのノートだね。」
「はい...。普段遠くにいてライブになかなか行けないんですけど、こちらの近くに住んでる友達に学園祭ライブ行って買ってきてもらったんです。」
表紙には既にメンバーが事前に書いたサインが入っている。
「裏のとこでいい?」
「はい。」
「名前は?」
「雛形まつりです。」
「...え?」
どこかで聞いたことがあるような...。
そういえば...、顔もどこかで。
「ごめん、君って...アイドルとかやってたりする?」
「はい!ご存知なんですか?」
「あ、うん。たまたま友人が好きみたいでさ。新人オーディション企画番組で見たって。」
何回も映像見せられたな。
確か、二次審査ぐらいで落ちちゃった子だ。
他の子に比べて目立つような子じゃなかったけど、吉岡は何か射抜かれたものがあるみたいで、ツイストとかしょっちゅう見せてきたっけ。
それにしても。
バンドリーダーで1番人気の吉岡が好きなアイドルの子が、僕のファンって...複雑。
それに、この子下手したら僕よりファンがいて人気はあるんじゃ...?
「MARIさんに知ってもらっていたなんて本当に嬉しいです!」
「うん、こちらこそ。
頑張って。」
「はい!」
手を差し伸べると、彼女は喜んで手を握った。
あんまりこういうこと...ないな...。
こうして見ると、確かに...テレビとかで見るよりずっと可愛らしい。
顔...ちっちゃいな...。
どうしてこんな子が僕のファンなんだろ...。
不思議なこともあるものだな。