帰宅して、自分が美容関係のものを何ひとつ買い足してこなかったことに気づく。パックや高保湿クリームとか必要だったかな。いらないよね。でも、無駄毛処理だけはちゃんとやっておこう。有事にそなえてね。
お風呂で処理をしながら、“有事”に想いを馳せてしまい、いっきに頭がパンクしそうになる。
いやいやいや、まさかまさかまさか。
初デートでそんなことにはならないでしょ。お付き合いしてまだ二週間半だし。
でも、大人の関係ってこのくらいは適正な時期なのかな。身体から始まる関係だってあるわけだし。
どうしよう。もし求められたら、応えるべき?
シャワーの湯気に混じってもわもわと想像図が浮かぶ。
上半身裸の榛名先輩が私に覆いかぶさって言う。『里乃子、いいか?』って。見たことないけど、そのぱきっと筋肉のラインの入った美しい身体と、端正な顔で迫られたら、拒絶できる自信がない!
そこまで考え、私は頭からばしゃーっとシャワーを浴びて自身の煩悩を打ち消した。
何を考えているのよ。先輩がそんなことするわけない。
だって、榛名先輩はまだ私と気持ちが通じたとは思っていないんだから。
そう、私ってずるい。
先輩に気を持たせた状態で『お友達から』なんて言って付き合ってる。紳士な榛名先輩が手出ししてこない距離感を保って、恋愛の真似事をさせてもらってる。
榛名先輩のこと、好きでもなんでもないのに、『迫られたらどうしよう』なんて妄想して赤くなっているのよくないよ。
「先輩、早く飽きてくれないかな、私に」
もし、先輩の気持ちがいつまでも冷めないのなら、本心を伝えるのは私の役目。それだけは頭に入れておこう。
お風呂で処理をしながら、“有事”に想いを馳せてしまい、いっきに頭がパンクしそうになる。
いやいやいや、まさかまさかまさか。
初デートでそんなことにはならないでしょ。お付き合いしてまだ二週間半だし。
でも、大人の関係ってこのくらいは適正な時期なのかな。身体から始まる関係だってあるわけだし。
どうしよう。もし求められたら、応えるべき?
シャワーの湯気に混じってもわもわと想像図が浮かぶ。
上半身裸の榛名先輩が私に覆いかぶさって言う。『里乃子、いいか?』って。見たことないけど、そのぱきっと筋肉のラインの入った美しい身体と、端正な顔で迫られたら、拒絶できる自信がない!
そこまで考え、私は頭からばしゃーっとシャワーを浴びて自身の煩悩を打ち消した。
何を考えているのよ。先輩がそんなことするわけない。
だって、榛名先輩はまだ私と気持ちが通じたとは思っていないんだから。
そう、私ってずるい。
先輩に気を持たせた状態で『お友達から』なんて言って付き合ってる。紳士な榛名先輩が手出ししてこない距離感を保って、恋愛の真似事をさせてもらってる。
榛名先輩のこと、好きでもなんでもないのに、『迫られたらどうしよう』なんて妄想して赤くなっているのよくないよ。
「先輩、早く飽きてくれないかな、私に」
もし、先輩の気持ちがいつまでも冷めないのなら、本心を伝えるのは私の役目。それだけは頭に入れておこう。



