「命と陽介が知っていればいいよ」

当の本人はそうやって受けがしているので
嬉しいような、やるせないような気持ちを抱えながらも私達もそれに倣った。

毎日大量の痛み止めを飲まなければ
まともに生活できない彼の体も
きっともうすぐ限界を迎えるだろうと医者は言っていた。

あと半月が、残された秋に残された僅かな時間だからと
私と陽介先輩はとことん彼の気まぐれに付き合っている。