Ruka~君の最期の願い~

「ケイちゃん,やっほー☆ 来ちゃった」
「……やっほー。――って瑠花!?」
 合服(あいふく)に変わった制服姿の瑠花だった。学校帰りにわざわざ来てくれたらしい。
「今日,学校で教頭先生からケイちゃんが熱出して休んでるって聞いて。それでわたし,心配になって……」
「そっか……。それでわざわざ。悪いなぁ,ありがとな。でも……」
 彼女は重い脳腫瘍に冒されていた。万が一カゼが移って,病気が悪化したらどうするんだと俺は心配していたのだが。
「大丈夫だよ,ケイちゃん。カゼ移ったくらいじゃ死なないよ,わたし」
 俺の心配を感じ取ったらしい瑠花は,ケロッとしてそう言った。
 何だか丸め込まれたようにも感じたけれど,瑠花はあれでけっこうガンコなところがあったから,俺は彼女を追い返すのを諦めた。
「――ケイちゃん,寝てなくて大丈夫?」
「ああ,大丈夫だ。午前中にちゃんと病院で診てもらって,薬もらってきたから」
 正直まだフラフラしていたけど,瑠花を安心させたくてカラ元気でそう言った。