「う,うん」
 俺は瑠花にGジャンの袖口をグイグイ引っぱられ,強引に園内に入っていった。
「今日はいっぱい写真撮ろうね! 楽しい思い出ジャンジャン作るんだ♪」
「うん。……って,いっつも撮るの俺じゃんか」
「えへへ」
 まあ,ツーショットの写真もあるのだが。たまに通りがかった人にスマホを渡して撮ってもらうこともあったので,互いのスマホにツーショット画像も保存されているのだ。
 同じ画像を共有したりもしていたし……。
「瑠花,主治医からOK出たからって,あんまりムリするなよ。具合悪くなったら,すぐ俺に言って」
「うん,分かってるよ」
 腕を組みながら忠告すると,彼女は少々ウザそうに頷いた。「もう耳にタコ」と言いたげな顔で。
「ケイちゃんは心配症すぎるの! ホントに大丈夫なんだから」
「んなこと言ったって……。瑠花のこと助けられんの,ここでは俺しかいないんだぞ?」
 ……いや。医務室に行けば,医者はいるけど。彼女のほぼ正確な病状を知っているのは俺だけだった。
 すると,彼女から意外な言葉が返ってきた。
「……わたしだって,助けられてばっかりはイヤだよ」