腕まくりしたアナタ



「じゃあ、まずは委員長だな!誰か立候補・推薦いないか〜?」






当然、学級委員長なんてやりたい人はおらず、皆シーンと静まってしまった。







「やっぱりな〜。うーん…じゃあ、先生が勝手に決めるぞ〜?」







(やばい、こういう時って私案外当たるんだよね…)







私含め、クラス中がドキドキしながら先生と目を合わせないように必死に顔を逸らしていた。






「よし、今日誕生日のやついるか〜?」






「えっ…」






思わず漏れてしまった声に先生もクラスの皆も反応し、私の方を向いた。






「お、轟。今日誕生日なのか!おめでとう〜いい誕生日プレゼントだなっ!」






「じゃあ轟に決定な〜!」と呑気な先生の一言に皆拍手をした。







(本当についてない…)






肩を落として落ち込んでいると、前の席のまどかが「美愛、ドンマイ。」と苦笑いしてきた。







「じゃあ轟、前に来てこの後のこと進めてくれるか?」







「はい…」







返事をして、渋々教卓に立ち、係決めを再開した。







「…じゃあ、副委員長やってくれる人いますか?」






皆に呼びかけると、すぐにまどかが「はーいっ!私やるよ!」と立候補してくれた。






「さすがまどか!」「細井ちゃんありがとう〜!」と皆まどかに感謝しながら拍手していた。