「私さー。自分で腕に傷つけてるの」 私は息を呑む。 「傷を隠すために、長袖Tシャツ、パーカーは当たり前」 ハハっと乾いた笑いをする悠ちゃん。 その姿はいつもの悠ちゃんじゃない。 いや。 この姿が、きっと普段の悠ちゃん。 「いわゆる自傷行為してるの。 ……気持ち悪かったら離れていいよ」 私に向けられた目は笑っていなかった。