お兄ちゃんの友達と、秘密のキス。

運転もできるんだ。やっぱり大人だなぁ。


七瀬さんが運転してるところとか、きっとカッコいいんだろうなって想像してしまう。


「まぁでも、眼鏡してなくても……」


すると七瀬さん、そこで何を思ったのか急に眼鏡をはずすと、そのままじっと顔を近づけてきて。


「このくらい近くで見れば、よーく見えるけど」


「……っ!」


突然の彼のキレイな顔のどアップに、ドキッとして心臓が止まるかと思った。 


一瞬にしてかぁっと顔が熱くなる。


ちょっと待って。どうしようっ。近いよ……。


「なーんてね」


イタズラっぽくそう告げて、顔を離す七瀬さん。


だけど私の心臓はまだバクバクいってて大変なことになってる。


そんな私を見て、彼がクスクスと笑いだす。


「はは、椎奈ちゃん顔真っ赤」


「だ、だって、七瀬さんが……っ」


「かーわい」


うぅ、どうしよう。そんなこと言われたらますます赤くなっちゃうよ。


ダメだ私。さっきから七瀬さんにドキドキしてばっかりで、鼓動が鳴りやむ気配がない。


そこで七瀬さんは再び眼鏡をかけなおすと、また私の目を見て話しだした。


「っていうかさ、七瀬さんっていうの堅苦しいから辞めない?」


「えっ?」


「美影でいいよ」