お兄ちゃんの友達と、秘密のキス。

私の姿を見るなり、声をかけてくる彼。


「あ、ど、どうも」


「大丈夫? 気分悪かったりしない? 突然いなくなったから心配で」


「だ、大丈夫です」


わざわざ心配してくれたんだ。


「そんな敬語なんて使わなくていいよ。タメだし」


「あ、うん」


「さっきからずっと緊張してるよね。こういうの苦手なの?」


そう言われて、顔に出てたんだと思ったらすごく恥ずかしくなった。


「う、うん。私、合コンに来るの初めてで……」


「そうなんだ。俺もだよ」


「そう、なの?」


「うん。でも今日は来てみて良かったよ。だって、桜庭さんに出会えたし」


「えっ」