お兄ちゃんの友達と、秘密のキス。

「お先に、アイスカフェラッテのお客様」


「あ、は、はいっ」


慌てて我に返り返事をしたら、その人が目の前にコースターを置き、上にドリンクを置いてくれて。


そのスマートな仕草にまたドキドキしてしまう。


その店員さんがドリンクを配り終えるまで、私はずっと彼に目を奪われてしまっていた。


「ちょ……なに今の店員さん! やっば、イケメンすぎない!?」


すると、彼が去っていった後、隣にいたノンちゃんが言う。


どうやら私と同じことを思ってたみたい。


「う、うん。すごく綺麗な人だったね」


さらにはその隣にいたもう一人の女の子も会話に混じってきて。


「何あの人、イケメンすぎて目の保養! 私、この店通っちゃおうかな~」


そしたらそんな私たちの話を聞いていた来栖くんが、苦笑いしながら声をかけてきた。