「で、兄さん行きたいの?大学。」と奏悟は言った。
「いや、行きたいとかじゃなくて…」俺は渋った。
「ここ、母さんが行った大学だよね。」と祐司が言う。
「で?行きたの?」この時の祐司の顔は悪戯心満載の顔をしていた。
「でも、この大学偏差値高めじゃない?」と景都は地味に痛いところを突く。
「そうだから、諦めようと思ってさ…」
「いや、諦めなくてもいいんじゃない?」と言われる。諦めた事にしたかった俺は奏悟を睨んだ。
俺は確かに大学に行きたかった。でも、父さんがあの状態で、ハッキリ言って家の経済力は悪い…だから自分を犠牲にしようとしていたが、なぜか弟達は俺が大学に行く事に賛成のようだった…