俺がバイトから帰ると、リビングから4人の声がした。
「ただいま。」と言ってテーブルを見ると、大学のパンフレットが置いてあった。
「どうしたの?それ。」と訊くと、
「兄さん、大学行きたいの?」と蒼司が言った。
「え?なんで?」
「奏悟兄さんがパンフレットを見つけてきたから!」そう言ってテーブルにあったパンフレットを俺に渡した。それは、確かに俺のパンフレットだった。
「奏悟、どこで見つけた。てか、調子は?」
「兄さんの本棚から落ちてた。体調は大丈夫だよ。」
俺は、知られたくない事を兄弟に知られてしまったのかも知れない…