「え……?」


耳を疑った。

だって、だって…。


「ミナ、ト…」


信じられないという風なわたしにミナトはもう一度言った。



「さくらのことが好き。付き合ってください」



「……っ、」


ミナトの顔は夕日のせいか、ミナト自身の顔が赤いのかは分からないけど…少し赤みを帯びていた。





ミナトもわたしのことが好きなの?



「ほ…本当に…、わたしのこと…」


「好き」


「…っ」




うれしい、うれしい、うれしい。

ミナトと同じ気持ちだったなんてうれしい。



両思いってことだよね…?

信じられないくらい、わたしにとっては予想外のことで…だけどものすごく嬉しいことで。




「ミナトっ…」



今すぐにでも、「わたしも好きだよ」って

笑って言いたいのに…




「……ミナ、トっ」




それがわたしには出来ない。