「いただきます……おいしいっ!」
一口食べただけで口いっぱいに生クリーム独特の甘さが広がる。
美味しいと言って食べるわたしを見てお父さんもお母さんも笑っていた。
お父さんは少し口元を上げるだけだったけど、それでも嬉しかった。
お父さんは娘のわたしから見てもかっこいいし、贔屓目なしに出来る男ってかんじの人。
すごく厳しい人だけれど、それはわたしや部下を思ってのこと。
それに自分にも厳しい人だ。
だからお父さんに着いてくる人は多いしわたしも尊敬している。
久しぶりの温かい家族の団らんだった。
それも、少しの間だったけれど。