サクラアメ 【完】



「これで出た数字をこっちの公式に当てはめるの?」


「そう。これで最後に出た数字が答えになる」



「……あ、本当だっ」



ミナトのおかげで分からなかった問題が解けた。



「ありがとうミナトッ…、」



「……、」




問題が解けた嬉しさで顔を上げてミナトを見ると
ミナトも問題を見ていたから二人の顔がすごく近づいた。




「……っ」

「……」



ドキドキしてどうにかなりそう。
瞬きだって出来ない。



時が止まったように周りの音が聞こえない。




なのにミナトの瞳綺麗だな。とか、そんなことは考えていられた。




「…ごめん」



ミナトがわたしから離れた。


わたしは「わたしこそごめんね」と言葉にすることも出来ずフルフルと首を振った。



きっと顔は真っ赤だと思う。