サクラアメ 【完】



「相変わらずラブラブで羨ましいな」


「さくらは?恋とかしてないの?」



友佳里の言葉にドキッとした。


わたしは今、恋をしてるから。

だけどそれを言うことは出来ない。



「してないよ、」


「本当に?今肩が動いたけど?」


友佳里は私の答えに納得していない様子で疑いの目を向けてくる。






友佳里はあの事を知らない。


だけどまだ、ミナトの事も言えない。



ミナトの事を言える日なんてくるのかすら分からない。





ミナトが好きなんて、言えない。