─────…… ───…… 放課後、楽しみで仕方ないわたしは授業の終りのチャイムと同時に一目散に教室を出た。 駅まで来るとまだミナトはいないようで その間に手鏡で髪の毛を整えた。 華山の家の娘として身だしなみには気を付けているけどやっぱり好きな人を思って身だしなみを整えるのとは違う。 少しでも良く思ってほしい。 一瞬でも、可愛く映りたい。 「さくら」 後ろからしたミナトの声に振り返る。