サクラアメ 【完】



食事を終え、学期初めの小テストが近いこともあり勉強していたときケータイの着信がなった。



ミナトからだ。



「…もしもし」



ドキドキと嬉しい気持ちがバレないように、一度深呼吸をしてから電話に出る。



『ミナトだけど、今電話大丈夫?』



ミナトの優しくて甘さの含んだ声が耳に響く。

それだけで顔が熱を帯びていく。




「大丈夫だよ」


『そっか。それで、明日放課後会わない?』


「明日…?」


『うん、どうかなって』




そんなの、断るわけないよ。




「うん、いいよ」


『ならさくらの学校の最寄り駅で待ち合わせしよう』


「分かった、じゃあまた明日ね」