たこ焼きを食べ終えて、屋台を見て回る。
目に入ったのは、かき氷と大きく書かれた看板だ。
「ミナト次はかき氷だべよう!」
「いいね。何味にする?」
「うーん⋯、イチゴとブルーハワイとで悩むなぁ」
どっちにしよう⋯と迷うわたし。
「じゃあ、さくらがイチゴを買って俺がブルーハワイを買う。そんで分け合えば二つの味が楽しめるんじゃない?」
そんなわたしにミナトが嬉しい提案をしてくれた。
「シェアってこと?」
「うん」
「ミナトはそれでいいの?」
「俺はかき氷はブルーハワイが一番好きだから」
そう言って店主のオジサンにイチゴとブルーハワイ味をそれぞれ1つ注文したミナトにお礼を告げる。
そうしてすぐに手渡されたかき氷のカップには、キラキラとした氷とビビットなピンク色のシロップがたっぷりと掛かっていた。
「ん~!美味しい!」
「うまいね」
かき氷を持って脇道へと逸れる。
シャリシャリとした冷たいかき氷はとっても美味しくて、これぞお祭りって感じがする。
夏の気温と人混みとで熱を持った体もすっかり涼しくなる。
「はい、ブルーハワイもどうぞ」
「うん、ありがとう」
それぞれ一口自分の味を食べてから、交換をする。
ちょっと思ったけど、これって関節キスっぽくない⋯?



