それから暫くして梅雨明けのニュースが入った。
「さくらは花火大会予定あるの?」
「花火大会?」
「毎年やってるじゃん、今年は誰かと行く予定ないの?」
お昼休み、いつもの様に友佳里と談笑していれば話題は花火大会に移り────そういえば毎年隣町で大きな花火大会が開催されている事を思い出した。
「友佳里は彼と行くんでしょ?」
「うん!もう約束してる。さくらは?」
「わたしは─────今のところ予定はないかなあ⋯」
「なんでよぉ⋯、」
「何でって⋯、⋯うん、」
「うんってさあ。⋯もう高校生活の夏は今年で終わりなんだから、最後の夏くらい良い人捕まえて行ってきなよ!」
「良い人⋯かぁ」
凛也さんの事はもちろん、ミナトの事も友佳里には話していない。
まだ何も解決していない中で友佳里に変な心配を掛けたくなかったから。
それに加えて未だわたしが誰とも付き合った事がないと思っている友佳里。
実際ミナトと付き合うまではそういう経験はなかったから高三にもなって恋の一つや二つした事ない!?してみなさいよ!という友佳里の気持ちはわからなくはないが⋯。
花火大会、誘ったらミナトは一緒に行ってくれるだろうか。
「何?黙っちゃって。誰かいるの?」
「⋯そういうわけじゃないけど、」
「もし男の子と行くなら浴衣は白がいいと思うよ。男子に人気の色なんだって」
「まだ何も言ってないよ!?」
「なんかさくらの顔が乙女だったから誘いたい人でもいるのかなー?って思って。ビンゴだった?」
「もう、からかわないでよ」
ふふふと笑う友佳里は「ま、いつかは紹介してよね」と楽しそうに笑っていて。
凛也さんとの事が全て片付いて何もわたし達に障害がなくなった時には必ずミナトの事を友佳里に話そうと決めた。



