「興味あるんですか?」

「自分に全く関係ない話ではないからな」


ナイフとフォークを動かしながらそう言った凛也さんにわたしは一度深く深呼吸をしてから口を開いた。



「凛也さんはこのままでいいと思っていますか?」

「このままとは?」

「わたしが高校を卒業する来年の春には、わたし達は正式に結婚するんですよね?」

「ああ」

「凛也さんはわたしと結婚したいですか?」



食い気味に言ったわたしに手を止めて料理から視線を合わせた凛也さんの表情はどこか楽しそうで。



「改めてプロポーズが欲しいって催促か?」



冗談めいたその言葉に「違います!」も思わず声を大きくしてしまった。