昨日はミナトのバイトが終わった後に電話をした。
すぐに出てくれたミナトに明日会いたいと伝えたところ「俺もそう思ってた」と嬉しい返事がきて、わたし達は今日、放課後会う事になった。
「ミナト!」
待ち合わせの駅でミナトの姿を見つけて駆け寄る。
今日は雨だからかな、いつもふわふわとしているブラウンの髪の毛がほんの少しだけ、ぺたんこになっている。
「降られちゃったねぇ」
「朝の天気予報では晴れって言ってたんだけどね」
「今日の天気予報は大ハズレだったね」
「本当だね。それよりミナト、ちょっとわたしお腹空いちゃってさ。どこか入ってもいい?」
「もちろんいいよ」
そんな会話をしながら、駅の中に入っていく。この駅は大きなターミナル駅になっていて、駅の中にもお店がいくつも入っているから。
「何か食べたいものある?」
「うーん、ファストフード店に行って見ようかなあ。この駅ハンバーガーショップあったよね?」
「了解」
本格的なレストランに入る程お腹は空いていないし、と某有名ハンバーガーショップの名前を言ったわたしにミナトは小さく頷いてからわたしの手を取った。
触れる体温と、自分とは全然感触も大きさも違うミナトの手に、一気に緊張をする。
「ミナ、ト⋯」
引かれる手に、ドキドキし過ぎて足を止めるわたし。それに気付いたミナトが不安そうな顔をして同じ様に歩みを止めて振り返る。
「⋯ごめん、嫌だった?」
嫌だった?なんて。
あるはずない。
そんなの、ありえないよ。



