サクラアメ 【完】




「昨日の雨で大分散っちゃったもんね」


さくらは残念そうに目を伏せた。




「すぐに全部散っちゃうんだろうね、
もう少し見てたかったな…」



「土曜日、見に行く?」




気づいたら、そう口にしていた。

変に思われるとか考えてる暇もなく、たださくらの笑った顔が見たい、今日だけじゃなく、また会いたい。



そう思ったから。




普段ならこんなこと誰かに言うなんてありえない。



きっと、もう惹かれていたんだ。



ニコニコと元気よく笑う彼女に、

悲しそうに目を伏せる彼女に。






「お花見、ってこと?」


「うん」



嫌がられるかな、てか自分キモいな、と思っていた。


だけどさくらは、



「行きたい!」



と大きな声で言い、笑った。




「ふふ、楽しみだな」


嬉しそうに笑うさくらはとても可愛かった。