「それより、敬語やめませんか?
なんか堅苦しくって…」
さくらはミルクティーを一口飲み、言った。
「分かった」
そう言うと彼女はニコッと笑ってみせた。
さくらが笑うと、そこに花が咲いたように周りが明るくなる。
その笑顔はすごく可愛らしくて、目を奪われるんだ。
俺も紅茶を一口飲み
そして何気なく外を見た。
その瞬間、強い風が吹いたのか
窓の外に見える桜の木から花びらが風に吹かれて散っていくのが見えた。
「桜、散っちゃうね」
さくらも外を見ていてポツリとそう呟いた。
窓の外を眺めるさくらの横顔は笑った時の幼い感じとは反対に、すごく大人っぽい。
さくらは切なそうに散っていく花びらをジッと見つめる。
なんだかその表情は今すぐにでも泣き出してしまいそうだ。
だけど、泣きそうな表情をしているのに綺麗だと思ってしまう。
さくらと言う名前の通り、桜の様な子だ。
花が咲いたようにパッと明るい表情を見せたかと思えば、散っていく花びらの様に切なそうな表情を見せる。



