サクラアメ 【完】



「たまにするよ」

「そうなんだね!」

「勉強の合間とか、暇な時にたまにだけどね」

「ミナト頭いいもんねー」


茶化すように言うとミナトは笑った。



「わたしも買ってやろうかな」

「意外と集中しちゃうよ」




売っているパズルの種類を見ていく。


それにはピース数が少ない簡単なものからピース数の多い難しいものまである。



絵柄は写真の風景から動物、アニメまで色々あって迷う。



「どれにしようかなー?」


じっくりとパズルを見ていくとミナトが「桜のあるよ」と1つのパズルを指差した。



そのパズルは一面の星空と夜桜がモチーフのパズルだった。



「わたしが桜の物買うの何か恥ずかしいよ」


綺麗でいいなと思ったけど、大した理由はないが買うのを躊躇ってしまう。



「そういうもん?」

「うん、でも、これ綺麗だな…」


わたしがそう呟くと


「気に入ったならそれにすれば?」


とミナトが言った。