「あの、俺、南高校なんですけど…」
怪しまれないように言葉を選びながら喋る。
「これ、あなたのだと思うんですけど、」
そう言って生徒手帳を差し出した。
「え?…あ!」
それを手に取ると女の子は安心したように笑った。
「無くしちゃって困ってたんです、ありがとうございます!」
そう言ってとびきりの笑顔を見せた。
笑うと少し幼くなって、可愛らしい。
「あの、これどこで…?」
生徒手帳を大事そうに鞄にしまった女の子は不思議そうに首を傾げた。
「昨日道でぶつかった時に落ちたの見つけて、学校名が分かったので」
「あの時に…」
ぶつかった時を思い出してるのか納得した表情で頷いている。



