サクラアメ 【完】

「え…」


ミナトが驚いた顔をした。



「ミナトのことが好きなの…でも…」



もう、止まらなかった。


「わたしには…親が決めた…」


「さくら…?」


ミナトの目を見るとミナトは戸惑いながらもわたしの言葉の先を聞こうとしている。





言ったらおしまいだと、ミナトが困るだけだと分かってる。

分かってるけど………。






「親が決めた婚約者がいるのっ…」



最後の方掠れた声はミナトに届いたのだろうか。