月下の輪廻

《リーファが騎士......あっ、コールランドって王家に仕えてる......》

騎士の名家の娘。

確かに冒険者になる必要はなく、騎士になれる筈だ。あれ程の剣の使い手なら。

何故、ギルドに所属するようになったのだろうか。

気になるが、本人に訊いて良いものか分からない。

《訊いたところで答えないだろうしな》

腕を組みながら、ディアスは、寝ているリーファネルへと視線を移す。


「......それにしても妬けちゃうわぁ~」

「へ......?」


先程とは打って変わった明るい口調に、ディアスは、ルギィへと視線を戻した。

《やける?》

何の事か分からず、咄嗟に脳内でも変換が出来ない。

首を傾げて見ると、頬を僅かに膨らませて、はぁ、と息を吐かれてしまう。


「ディアス君って、リーファの事が好きなのね。気にしちゃってぇ」

「ーーっ!?」


唐突な言葉に大きく目を見開く。一瞬、ドキッと鼓動が跳ねた。


「ち、ちが、違います! あ、いや、嫌いじゃないけど、どこか気になると言うか、放っておけないと言うか......」