月下の輪廻

力は強い。

臨機応変も出来るようだ。

《今度はこちらからっ!》

リーファネルは駆け出し、両手で持った剣で上段から斬り掛かる。防がれた剣と剣が交わる音が響いた。

剣の先にあるこちらを見る青い瞳。

何故だろう。不思議と懐かしいような気がする。

剣を弾かれ後退すると、すかさず攻め込んできたので何とか受け流す。だが、これでは防戦一方だ。

《意外と強い......っ》

これが、あの魔物達に囲まれてへたり込んだディアスの実力なのだろうか。

隙が見当たらない。圧されてしまう。

どれくらい時間が経過しただろうか。涼しかった空気も今は暑く感じる。

流石に息も上がってきた。

リーファネルは一度距離を取ってから、再び駆け出す。

横に薙いできた剣を屈んで避け、柄で溝落ちに素早く打ち込んだ。よろめいて膝をつくディアスに剣の切っ先をすかさず突き付けた。

《強かった......》

はぁ、はぁ、と肩で息をする。

そこまで、と言われて互いに剣を納めて向き合った。笑みを浮かべて手を差し出され、その手を取って握る。


「ありがとう、リーファ。やっぱり強いな」

「ディアスも。思ったよりも強かった」


手を離して支部長達の方を見ると、ライセンスの発行までゆっくりするよう促され、ギルド内へと戻った。ルギィに出迎えられる。