「ニーナ、大丈夫か?」

繰り返しヴァルテリに愛されたアイリーンの体力は既に限界に近かった。

それでもアイリーンは口角をあげ微笑みながら「はい」と答えた。

「夕食は食べられそうか?」

その問いにアイリーンは首を静かにふった。

「そうだよな。

俺もニーナだけで十分だ。

もう少ししたら従者に今日は俺とアイリーンの夕食はいらないって伝えよう。」

「うん。

ヴァルテリ様、私今とっても幸せです!」

「俺もだ。
今度からはヴァルテリ様じゃなくてヴィックって呼んでほしい。

俺たちは、もう一人じゃ生きていけないのだから。」

「ヴィック、私ヴィックの妻になれるんだって思うと幸せです!」



その日、ふたりは夜が更けても愛し合い、眠りについたのは朝日が昇るころだった。