転生令嬢の悪役回避術ー心を入れ替え女王になりましたー

少しだけ生えているシルバーブロンドの髪、うっすらと目を開けているところから覗いているのは、薄い青の瞳だった。

「ヴィック…」

自然とカルロティーの口から言葉が漏れるほど、生まれてきた赤ちゃんはヴァルテリに似ていた。

「アイリーン、疲れたでしょう。
名前は一休みしてからつけると良いわ。」

「いえ、この子に会った時、名前はすぐに決まりました。

こんにちは、ヴァルテリ。
ヴィック、ずっとあなたに会いたかった…」

アイリーンの最愛の人、ヴァルテリに似たこの赤ちゃんは名前をそのまま借りて、ヴァルテリ・アルヴァドスという名前になった。