はじまりは突然だった。

「愛里、今日のテストどうだった?」

私、桜木愛里に話しかけてきたのは親友の新城麻里。小学校から現在に至るまでずっと同じ学校に通ってる親友だ。

「正直、手応え無いんだよね…
麻里は?」

「私もまったく無理!
ねぇ、今日でテスト終わったんだし、ショッピング行こ!」

麻里は今時の女子高生らしく、とてもお洒落だった。私も麻里に服を選んでもらうことが多く、ふたりの服の趣味は近いものがあった。

私は二つ返事で麻里に行くと答え、隣駅の駅ビルへ行くことになった。

お気に入りのショップへ歩みを進める麻里を止めたのは私の一言だった。

「ごめん、ちょっと待って…
足痛い……」

その痛みは突然やってきた。
そう、今まで感じたことのないような痛みだった。

「大丈夫?
愛里、ちょっと前から足痛そうにしてたけど、怪我でもしたの?」