女性の宮廷医がリンネによって連れてこられたのはそれから間もなくだった。
カルロティーはすぐにアイリーンの部屋の近くを人払いし、ここに近づけないようにした。
いくつかの診察を経て宮廷医が出した結論は妊娠している可能性が非常に高いということだった。
「おめでとうございます。恐らく妊娠しているかと思われます。
おなかの膨らみ具合からして3か月ほどではないかと思われます。
まだ、安定期ではないので、激しく動くことや過度のストレスを抱えることの無いようお気を付けください。」
アイリーンは嬉しさに心を包まれていたが、不安もあった。
この子どもが生まれてきたとしても、父親のことを知らずに生きていくことになる。
貴族でなければ片親、両親ともにいないという子どもが一定いるため問題視されないが、貴族となれば別だった。
父方の家の名前を名乗り、生活していく。
アイリーンは辞退したものの、昔、女公爵の地位を賜りかけた。
女性がトップになってもいいという国ではあるが前例がないのだ。
アイリーンが女王になることによって体面は守られそうだが、もしうまくいかなかったらと思うと、不安が残ってしまうのだった。
「ヴィックがいないのに、私はこの子を幸せにすることができるかわかりません…」
アイリーンはうつむきながら自分のおなかをさすった。
「あなたたちのもとに来れたってだけで幸せだと思うわ。
何も心配しなくていいんだよ。
父親がいれば必ず幸せになれるってわけじゃないのだから、大丈夫よ。」
カルロティーはアイリーンの肩に手をあてながら囁いた。
「でも、やっぱり心配です。」
「アイリーンはひとりで何でもできる人だけど、そこは少し直したほうがいいかも。
私たちを頼って。
知ってる?ルーはね、毎日毎日、サクラたちのことを気にかけてるのよ。
特にあんなことが起きてからは。」
嫁いできて何年もたてばその人のひととなりがわかるというが、アイリーンがどのような人なのかということはカルロティーにはすでに見破られていたようだった。
「ありがとうございます、お義母様。」
アイリーンは涙ぐみそうになるのをこらえ、カルロティーにお礼を言った。
カルロティーはすぐにアイリーンの部屋の近くを人払いし、ここに近づけないようにした。
いくつかの診察を経て宮廷医が出した結論は妊娠している可能性が非常に高いということだった。
「おめでとうございます。恐らく妊娠しているかと思われます。
おなかの膨らみ具合からして3か月ほどではないかと思われます。
まだ、安定期ではないので、激しく動くことや過度のストレスを抱えることの無いようお気を付けください。」
アイリーンは嬉しさに心を包まれていたが、不安もあった。
この子どもが生まれてきたとしても、父親のことを知らずに生きていくことになる。
貴族でなければ片親、両親ともにいないという子どもが一定いるため問題視されないが、貴族となれば別だった。
父方の家の名前を名乗り、生活していく。
アイリーンは辞退したものの、昔、女公爵の地位を賜りかけた。
女性がトップになってもいいという国ではあるが前例がないのだ。
アイリーンが女王になることによって体面は守られそうだが、もしうまくいかなかったらと思うと、不安が残ってしまうのだった。
「ヴィックがいないのに、私はこの子を幸せにすることができるかわかりません…」
アイリーンはうつむきながら自分のおなかをさすった。
「あなたたちのもとに来れたってだけで幸せだと思うわ。
何も心配しなくていいんだよ。
父親がいれば必ず幸せになれるってわけじゃないのだから、大丈夫よ。」
カルロティーはアイリーンの肩に手をあてながら囁いた。
「でも、やっぱり心配です。」
「アイリーンはひとりで何でもできる人だけど、そこは少し直したほうがいいかも。
私たちを頼って。
知ってる?ルーはね、毎日毎日、サクラたちのことを気にかけてるのよ。
特にあんなことが起きてからは。」
嫁いできて何年もたてばその人のひととなりがわかるというが、アイリーンがどのような人なのかということはカルロティーにはすでに見破られていたようだった。
「ありがとうございます、お義母様。」
アイリーンは涙ぐみそうになるのをこらえ、カルロティーにお礼を言った。


