転生令嬢の悪役回避術ー心を入れ替え女王になりましたー

けたたましい悲鳴が聞こえたのはそれから数日後のことだった。

この日、午前中は嵐の前の静けさと言わんばかりに落ち着いていた。

数日前にリンネに諭されて以来、アイリーンは時間がなくても３度の食事と数時間の仮眠は取るようにしていた。

この日も、軽食のサンドイッチを食べながら書類に目を通していた。

そんなさなか、遠くのほうで悲鳴が聞こえ、政務室に一報が入ってきた。

「王妃陛下、ご報告いたします。
キール帝国が攻めてまいりました。

現在、第二部隊総出で攻防にあたっております。
なお、騎士以外のものはまもなく全員地下に避難を終えます。」

アイリーンはその報告を受け、急いで帯剣すると報告に来た騎士とともに前線へ向かった。