ヴァルテリは騎士団上官の正装である青の軍服を身にまとい政務室へ戻ってきた。

白い、王族のみ着用できる軍服を着てこなかったということはヴァルテリは本気で戦うということの現れだった。

「マリーアンヌ、待たせた。
既に他の騎士も準備はできて、外で待機している。
俺たちも行こう。

ニーナ、サクラとハイメにはお父様は王様としてどうしてもやらなければならない仕事をしに行っただけだからと伝えといて。」

「かしこまりました。
ご武運を。」

ヴァルテリはアイリーンに軽く抱きついたあと、マリーアンヌとともに政務室を後にした。