転生令嬢の悪役回避術ー心を入れ替え女王になりましたー

「もうひとりくらい子ども欲しいね。」

アイリーンの耳たぶに吸い付いた後、口を妖艶に拭いながらヴァルテリが言った。

「そ、それは…
コウノドリが来ないと…」

「じゃあ、来るまでは毎日ニーナのこと愛してもいいよね。」

「えっ、それは…」

アイリーンが言葉を発しようとし、口を開けたときにヴァルテリの舌がアイリーンの口の中に入ってきた。

そしてアイリーンの口内を堪能したヴァルテリの舌は少しずつ下へ、そして強くなっていった。

夜が更けて、朝日が昇るまでアイリーンは何度もヴァルテリに愛され続けた。

翌朝、家族で食事をとっている時に、サクラとハイメから「お母さまの首元にいっぱいあざがあるね、ぶつけちゃったの?」と言われたとき、アイリーンとヴァルテリは苦笑いでその場を収めた。

「お母さま、きをつけてね?」

「サクラもいつかこういうあざができるぞ。」

「ちょっ、なんてことを…
心配してくれてごめんね。

今度からはこんなあざができないように気を付けるから、ねお父様。」

仕返しと言わんばかりにアイリーンは語尾を強く、わざとヴァルテリのほうを向いてそういうと、ヴァルテリは目をそらし、目の前の食事を続けた。