転生令嬢の悪役回避術ー心を入れ替え女王になりましたー

大規模な整備が終わってからはしばらく大きな政務はなく、午前中にその日の政務を午前中に終わらせ、午後はサクラとハイメと一緒に過ごすというのが日課になっていた。

そしてある日の午後、サクラとハイメはアイリーンの元を訪れ、ひとつの質問をした。

「どうして、名前に国名のオヴェリアってはいっていないの？
他国の王族は最後に国名が皆入っているのに…」

ある日、サクラがアイリーンにそう聞いてきた。

「そうよね、近隣の国の王族はみな国の名前が苗字に入っているものね。
今日、晩餐が終わった後に、お父様から名前の由来話してもらいましょう。

お母さまも昔習っただけだから、うまく説明ができるかわからないし。」

今日は近場の視察にヴァルテリだけ行っており、ここにはいなかったため、苗字の話は夜にすることになった。

「早くお父様帰ってこないかなぁ。」

「うん、そうだね。
お父様、きっとかわいいサクラと離れてお仕事しているから、さみしいと思うよ。」